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混合廃棄物って何?混合廃棄物の種類や処分先の選び方のポイントを解説!
混合廃棄物って何?混合廃棄物の種類や処分先の選び方のポイントを解説!
混合廃棄物とは、さまざまなごみが混ざった産業廃棄物を指します。種類によって処分方法が異なるため、適切な業者を選択して処分する必要があります。本記事で混合廃棄物の詳細を学び、安心・安全に産業廃棄物を処分しましょう。
混合廃棄物とは、異なる性質を持つ複数の廃棄物が混在している状態を指します。工場や建設現場などで発生し、処理には特別に注意が必要です。
この記事では、混合廃棄物の種類や適切な処分先の選び方について詳しく解説します。さまざまなごみが混ざった混合廃棄物を処分するのに困っている事業者の方はぜひご覧ください。
混合廃棄物とは
混合廃棄物は名前のとおり、異なる種類の廃棄物が混在している廃棄物です。具体的には、プラスチックや木材、金属、ガラスなど異なる品目で構成されている物品などが該当します。
例として、ガラステーブルを挙げてみましょう。こうしたものはガラス製の天板以外にも、金属製のネジや木製の脚などさまざまな素材で構成されているため、異なる品目が混在した混合廃棄物として扱います。
産業廃棄物は素材によって通常20種類に区分されますが、単一の素材で構成されている廃棄物と異なり、混合廃棄物は処理が難しく、特別な設備や技術が求められます。混合廃棄物を適切に処理するには、内訳を正確に把握し、適切な処理方法を選択する必要があります。
混合廃棄物は、建設現場や工場などで発生することが多いです。リサイクルが実施できる混合廃棄物も多く、適切な処理をしなければ環境汚染の原因となるため、事業者は細心の注意を払って処分しなければなりません。
混合廃棄物の分類
混合廃棄物は、いくつかの基準に基づいて分類されます。危険性や安定性、管理方法に応じて区分されます。以下で代表的な3つの混合廃棄物の種類について説明するのでぜひご覧ください。
安定型混合廃棄物
定型混合廃棄物は、化学的に安定している廃棄物のみが混在したものを指します。腐食や分解によって、有害物質が発生しにくいため、比較的安全に処理しやすいです。
安定型混合廃棄物は、以下の5品目のみで構成されます。
がれき類
廃プラスチック類
ゴムくず
鉛を含まない金属くず
ガラスくず、コンクリートくず、陶磁器くず
これらは安定型最終処分場に埋め立て処分することができ、分別工程は少なめです。長期間にわたって変質することが少なく、処理にかかるコストも低いのが特徴ですが、適切に処分されないと環境に悪影響を及ぼす可能性もあるため、専門的な処理が求められます。
管理型混合廃棄物
管理型混合廃棄物は、安全型産業廃棄物と有害物質が基準値を超える一定の廃棄物を除いたすべての品目を指し、管理型最終処分場で処分しなければならない廃棄物のことをいいます。
これらの廃棄物は、埋め立てた際に腐敗・分解などの変質が起こり、発生した水分や有害ガスが土壌や地下水などの環境を汚染するおそれがあるため、厳重に取り扱われなければなりません。処理後の廃棄物にも安全に保管されるよう、厳密な基準が設けられています。
一見安全に見えても、性質変化をともなうのであれば管理型混合廃棄物に分類されるため、十分に注意しましょう。
建設混合廃棄物
建設混合廃棄物は、建設現場から発生する廃棄物のことを指します。建設資材の残骸や解体によって発生した安定型産業廃棄物と、木くずや紙くずなどのその他廃棄物が混ざったものです。
建設混合廃棄物は、基本的に安定型産業廃棄物としては扱われず、管理型最終処分場にて埋め立てられることになります。
ただし、建設混合廃棄物から安定型産業廃棄物のみをふるい分け、既定の温度で乾燥・加熱した際、5%以下まで重量が減る場合は、安定型産業廃棄物として処理することができます。
安定型産業廃棄物だけが混在した建設混合廃棄物を「安定型建設系混合廃棄物」、その他廃棄物も含まれる建設混合廃棄物を「管理型建設系混合廃棄物」と呼称するケースもあります。
混合廃棄物の処分方法
混合廃棄物の処分方法は、その種類や含まれる成分に応じて異なります。一般的に選択されるものは、リサイクル・焼却・埋め立てのいずれかです。
建設混合廃棄物に関しては、建築リサイクル法によって廃棄物を可能な限り再資源化することが義務付けられており、積極的なリサイクルが実施されています。とくにコンクリートや金属などは再利用できるため、こうした取り組みによって環境負荷軽減を図っています。
一方、焼却や埋め立てといった処分方法を選択する際には、処理能力や環境への影響を十分に考慮する必要があるでしょう。また、どの混合廃棄物を処分する際も、処理業者は廃棄物処理業許可を得ていることが必須となります。
一般的に混合型廃棄物はm3(立方メートル)かkg単位で計算され、1m3当たり12,000~30,000円程で処分できます。これは建設混合廃棄物や安定型混合廃棄物の目安であり、特殊な処理設備が必要になる管理型混合廃棄物の場合はさらに高額になります。
また、産業廃棄物を処分する際はマニフェストの発行が義務付けられています。マニフェストは、通常であれば産業廃棄物1品目に対し1部ずつ発行しますが、さまざまな品目によって構成されており明らかに分別が難しい混合廃棄物の場合は、1部にまとめてもよいルールとなっています。
混合廃棄物の処分先の選定ポイント
混合廃棄物を処分する際、適切な処分先を選定することが非常に重要です。処分先を選ぶ際のポイントを4つ紹介します。
許可を得ているか否か
適切な許可を取得している業者であるか、必ず確認しましょう。混合廃棄物の処理には、専門的な知識と設備がなければならず、この資格がない場合、混合廃棄物の処分は依頼できません。
処分実施には、国や地方自治体からの許可が必要です。許可を得ていない業者に依頼すると、法的なトラブルや環境への悪影響を引き起こす可能性があります。もし業者がトラブルを起こした場合、業務委託した事業者も法律によって罰を受けることになります。
可能であれば許可証を確認し、確実に許可を取っているかをチェックしてください。処理車には、産業廃棄物収集運搬車と表示する義務があるため、これが遵守されているかどうかも注目すべきポイントです。
行政処分歴の有無
過去に行政処分を受けた業者でないか、自治体ホームページなどで事前に確認しておくと安心です。行政処分歴は、業者の信頼性や業務の適正さを評価する重要な指標です。
行政処分歴がある場合、その業者が適切な廃棄物処理を行っていない可能性があります。行政処分歴は、以下のような内容を懲罰的に与えられた処分のことを指します。
営業停止
施設利用の停止
許可証の取り消し
これらの処分には猶予があり、通常すぐに実施されることはありません。猶予があるにもかかわらず違反行為を継続していた可能性があるため、処分歴がある業者は避けましょう。
反社会勢力との関係
反社会勢力との関係がないかを確認することも大切です。関係のある業者に廃棄物処理を依頼すると、法的な問題だけでなく社会的な信用を失うリスクもあります。反社会勢力との関係がある業者は、不法投棄をするリスクが非常に高い傾向にあるためです。
きちんと社会に認められている業者かを確認するには、資格をチェックしましょう。国認定の処分資格をきちんと持っている会社は、反社会組織と関わりがある可能性がほとんどありません。逆に処分資格を持っていない会社は、危険性が高くなるため避けてください。
許可証チェックと同時に、きちんとしたホームページが公開されているかも確認してください。窓口となっている業者の確認も必要です。可能なら三次受けの業者までチェックし、すべての業者の情報がクリーンかをチェックしましょう。
周辺住民の評判
処分業者が所在する地域での評判を、確認するのも重要です。地域住民からの評判がよい業者は、適切な処理を行っているため高評価がついています。
逆に評判が悪い業者は、適切な処理を行っていない可能性があるでしょう。とくに悪臭や騒音などが発生しており、周辺住民から苦情が来ている会社は要注意です。
産業廃棄物の収集・分別・運搬はイーブライトへお任せください。こちらのページでは、定期回収のできる産業廃棄物の具体品目例を紹介しています。
まとめ
混合廃棄物の処理をするには種類や処分方法、処分先の選定を適切に行う必要があります。適切な処理を行い、環境への影響を最小限に抑えるようにしてください。
信頼できる業者を選ぶことが、混合廃棄物の処理で法的トラブルを避けるポイントとなります。しっかりと情報を収集し、安全で適切な廃棄物の処理を行いましょう。
イーブライトでは「『きれい』をあたりまえに」をコンセプトに、一般廃棄物や産業廃棄物の処理に取り組んでいます。産業廃棄物収集運搬業許可を取得しており、安全に混合廃棄物を運搬いたします。
対象は、東京都や神奈川県などを含む1都5県となっています。ダンプやアームロールなどを使用した効率のよい産業廃棄物運搬を実現しており、排出された産業廃棄物の分別・リサイクルにも対応しています。