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グリストラップ清掃のコツと清掃方法とは?業者に頼むメリットも紹介!
グリストラップが詰まると、営業に大きな影響を及ぼす可能性があります。廃油や野菜クズが腐敗することで悪臭が発生し、虫の発生による衛生環境の悪化などさまざまな問題が起こります。
本記事では、グリストラップの清掃のコツと具体的な清掃方法についてくわしく解説しています。グリストラップの設置理由と仕組みについて理解することにより、より効果的な清掃が可能となるでしょう。
さらに清掃業者に依頼するメリットについても触れているため、清掃業者が提供するサービスの内容や品質について理解できます。グリストラップ清掃をご検討の方はぜひ参考にしてください。
グリストラップとは?
グリストラップとは、廃油や生ゴミが排水管に流れるのを止める装置です。グリスは油、トラップは捕らえるという意味です。装置によって油が取り除かれることで、油脂が少ない水だけを出す仕組みです。
調理で出た油をそのまま流してしまうと、排水管が詰まるまたは悪臭が発生する可能性があり、河川への汚染にもつながります。
そのため、業務用の厨房がある店では、グリストラップの設置が義務付けられています。建築基準法の第192条や下水道の第12条、水質汚濁防止法の第3条でも、グリストラップや排水に関する規定が設けられています。
ちなみにグリストラップ内の廃油は、一般ゴミとして処理できません。産業廃棄物として処理しなければならないので注意しましょう。
グリストラップの仕組みと構造
グリストラップは、一般的には3槽構造となっています。1から3までの各槽で段階的に油やゴミを取り除いていくシステムです。以下でグリストラップの仕組みと構造について解説します。
生ごみを取り除く第1槽
1槽ではおもに生ゴミを取り除きます。厨房から出た残飯や生ゴミは、まずは1槽のなかのカゴ型のバスケット内に集まります。
バスケットは金網状になっており、排水に含まれる大きなゴミを溜めておく場所です。バスケットの網目をすり抜けるほど小さなゴミは、下へと沈む仕組みです。
そして下に沈まなかったゴミや廃油は、2槽につながっている仕切り板の下を流れます。排水を遮らないためにも、各槽へつながっている仕切り板の下にはすき間が設けられています。
水と油脂を分解する第2槽
第2槽では、排水から水と油脂を分解します。第2槽には仕切り板が設置されており、油脂だけが水面付近に溜まるように設計されています。
油は水よりも軽く、水面に浮かぶという性質を利用して、油脂だけを分ける仕組みです。油脂を含まない水は、第2槽の中間部を通過し、第3槽へと流れます。
油脂の少ない水を排水する第3槽
第3槽の役割は、排水を下水道や浄化槽に流せる状態にすることです。第2層から流れてきた水は、トラップ管を通り、浄化されてから排水されます。
トラップ管とは、排水管のことです。排水のなかの油脂を分離する機能を持ち、吸い込み口が下向きに付いているのが特徴です。排水を下から吸い込むことで、油脂はトラップ管の上部に溜まり、油脂が少ない水を排水できます。
メンテナンス不足で発生する問題
グリストラップのメンテナンスが不足すると、廃油や生ゴミが排水管に詰まるリスクが高まります。排水がスムーズに流れなくなることで、営業を一時的にストップせざるを得なくなる可能性があります。
また、衛生環境の悪化も避けられません。グリストラップに溜まった汚れから発生する悪臭は、厨房だけでなく店全体に広がり、スタッフや客に不快な思いをさせることになります。
とくに飲食店では、嫌な臭いが漂う店では食事を楽しめません。顧客満足度を大きく下げ、ほかの店にお客が奪われてしまう可能性があります。
グリストラップ清掃のポイント
グリストラップの清掃を効果的に行うためのポイントを紹介します。排水がスムーズに流れない場合は、以下の部分に問題がある可能性があります。
バスケット
バスケットは、グリストラップの第1槽に設置されている金網でできたカゴです。厨房から出る残飯や野菜ゴミの多くはこのバスケットに溜まるため、毎日の清掃が欠かせません。
清掃の際は、バスケットを逆さにして溜まったゴミをゴミ箱に捨てましょう。その際、目詰まりしていないかも必ず確認してください。
バスケットのすき間にゴミが入ると、排水がスムーズに流れなくなります。目詰まりしている場合は、金属たわしを使ってゴミを取り除いてください。
油脂
油脂が多く溜まると、排水が適切に行われなくなります。油は酸化すると嫌な匂いを発生させるため、悪臭の原因にもなります。2〜3日に1回、少なくとも週1回は、油脂の除去を行いましょう。
ただし、中華料理店やラーメン屋などの油の使用頻度が高い店では、1日1回の清掃が必要な場合もあります。扱う料理や油の使用頻度に応じて、判断するとよいでしょう。
グリストラップ内の油脂はひしゃくで取り除けます。すくい出した油は、産業廃棄物として扱われます。一般ゴミとして処理することは違法なため、産業廃棄物指定業者に引き渡すまでは、適切に管理するようにしましょう。
沈殿物
沈殿物の除去作業は重労働となりますが、こまめに行うことが肝心です。沈殿物を放置すると、排水がスムーズに流れなくなり、グリストラップから汚水が漏れることがあるからです。
2〜3日に1回、ひしゃくを使って各槽の底に溜まる沈殿物をみ取りましょう。
また、沈殿物からは悪臭がします。店の悪臭対策のためにも、2〜3日に1回の清掃を目安とするだけでなく、とくに大量のゴミが出た日には、追加で清掃を行うことをおすすめします。
トラップ管
第3槽にあるトラップ管内部にも油が溜まっているため、定期的な清掃が必要です。とはいえ、清掃が必要な頻度は少なく、2〜3か月に1回で十分です。第2槽でほとんどの油やゴミが除去されているからです。
清掃の際は、トラップ管をブラシでこすり、油脂やこびりついた汚れを除去しましょう。またトラップ管には、フタの付いたものと付いていないものがあります。
フタ付きの場合、フタを外すと、うえからブラシを使って簡単に掃除できます。また、フタには悪臭防止と虫の侵入防止の役割があるため、掃除が終わったら必ずフタを閉めるようにしましょう。
イーブライトは、清掃担当が現場調査を実施します。サービスに関するお見積り、ご依頼などのご相談、お取引のご検討など、グリストラップ清掃についてお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせください。
グリストラップ清掃に役立つ掃除道具
以下の3つのアイテムを活用することで、清掃作業の負担を大幅に軽減できます。
・グリストラップ用水切りネット
・油吸着シート
・柄の長いすくい棒
グリストラップ用水切りネットは、バスケットに被せて使用します。通常、バスケット内のゴミを取り出す際には、重いバスケットを逆さにしてゴミ箱に捨てる必要があります。しかし、水切りネットを装着すれば、ゴミを捨てる際にネットを外すだけでOKです。
目の細かいタイプもあり、装着することで下に溜まる汚泥を減らすことが可能です。使い捨てなので、古いネットを取り外した後は水を切って捨て、新しいネットを装着しましょう。
ただし、ぬめりや細かいゴミがバスケットに残っている場合があります。ネットを捨てた後は、金属たわしでの清掃も必要不可欠です。
一方、使い捨てのグリストラップ用油吸着シートは、油の除去に役立ちます。油が少量であれば負担は少ないですが、大量の場合はひしゃくで何度も汲み取る必要があり、手間です。
油吸着シートを第2槽の水面に浮かべておけば、約1週間でシートが油を吸い込みます。その後、油を吸ったシートを取り除くだけで簡単に油を除去できます。
そして柄の長いすくい棒は、底にたまった汚泥を取るのに最適なアイテムです。柄が長いため、腰をかがめずに作業でき、腰への負担を軽減できます。また、すくう部分が四角形になっているため、コーナー部分の汚泥も簡単に取れます。
清掃業者にグリストラップ清掃を頼むメリット
業務用の厨房がある店では、グリストラップの清掃は必要不可欠です。しかし、日常業務に加えて清掃作業を行うとなると、スタッフに大きな負担がかかります。
そのため、専門の清掃業者に依頼することもひとつの選択肢です。清掃業者に頼むメリットとは具体的にどのようなものなのでしょうか。
清掃にかかるコストパフォーマンスが高い
清掃業者に頼んだ場合、清掃にかかるコストパフォーマンスが高いのが特徴です。グリストラップの清掃は、油脂や汚泥の除去に多大な時間と労力を要し、専門的な知識と技術も欠かせません。外部に委託することで、清掃にかかる疲労やストレスから開放されます。
また、スタッフが本来の業務である調理や接客に専念できることで、サービスの質が向上し、顧客満足度も高まります。働くモチベーションも維持しやすくなることで、離職率の低下にもつながるでしょう。
さらに単発ではなく、定期サービスを利用することで、費用を抑えられます。清掃のプロによる定期的なメンテナンスにより、グリストラップが詰まることで発生する緊急の修理費用や悪臭の発生リスクをなくせます。
きれいに仕上がる
プロの清掃は、自分で清掃する場合と比べて、はるかにきれいに仕上がります。自分で清掃を行う場合、どうしても取り切れないゴミや汚れ、油脂が残ってしまうことが多いのが実情です。
プロの業者は、専用の機材と技術を駆使して、グリストラップ内部を隅々まできれいにしてくれます。汚れや油脂を徹底的に除去してくれるため、悪臭の発生や排水管の詰まりを予防できるでしょう。
さまざまな形のグリストラップに対応できる
グリストラップには、流入量が多いタイプや深さが抑えられた浅型など、さまざまな形があります。清掃業者は、どのような形のグリストラップに対応できる知識と道具を備えています。
とくに流入量が多いタイプは底が深いため、怪我や腰を痛める原因にもなりかねません。業者に任せることで、スタッフの体への負担を大幅に軽減できます。
まとめ
グリストラップを詰まらせないためには、バスケットは毎日、油脂や沈殿物は2〜3日に1回の清掃が必要です。しかし、手間や時間がかかるため、こまめに清掃することが難しい場合もあるでしょう。
イーブライトは、東京都、神奈川県、千葉県を対象エリアとする、グリストラップ清掃専門の業者です。廃油と水から石けん水を生成して排水管の詰まりを解消する、環境に優しい洗浄方法を採用しています。さらに残った石けん水が配管をコーティングすることで、将来的な詰まりリスクも軽減できます。
定期清掃サービスや、深夜帯や昼休憩中の清掃など、柔軟に対応いたします。まずはお電話から、またはお問い合わせページからお気軽にご相談ください。