COLUMN コラム

  • Home
  • コラム
  • 焼肉屋の開業に必要な準備|開業までの流れと資金・資格・成功ポイントを解説

焼肉屋の開業に必要な準備|開業までの流れと資金・資格・成功ポイントを解説

焼肉屋は家族連れからビジネス利用まで幅広い層に支持され、安定した需要が見込める魅力的な業態です。その一方で、排煙設備やダクト工事など特殊な設備が必須となり、初期投資や準備すべき手続きは少なくありません。

本記事では、開業に必要な費用や資格、開店までの流れ、成功のためのポイントに加え、意外と見落とされがちなゴミ処理の注意点までを解説します。焼肉店を始めたい方の基礎知識としてご活用ください。

焼肉屋の開業を選ぶメリット

焼肉屋は景気の影響を受けにくく、安定した集客が期待できる業態です。ここでは、焼肉屋を選ぶことで得られる主なメリットをわかりやすく紹介します。

幅広い層に安定した人気がある

焼肉は老若男女に親しまれており、家族連れから友人同士、カップル、一人焼肉を楽しむ方まで幅広い層を取り込めます。そのため、年間を通して安定した需要が期待できます。記念日や宴会などのイベント利用も多く、集客機会が途切れにくい点も特徴です。

また、気軽なファミリー向けから高級志向の専門店まで、コンセプトの幅が広いことも魅力です。近年は一人焼肉の人気も高まっており、カウンター席を設ければ新しい客層を取り込みやすくなります。

客単価が高い

焼肉屋は客単価が高い傾向があります。肉という高価な食材を扱うため、顧客も一定の支出を想定して来店しやすく、平均的な客単価は3,000円から5,000円ほどです。高級店では1万円を超えるケースもあります。

さらに、ドリンクやサイドメニューが注文されやすい点も強みです。とくにビールやサワーなどのアルコール類は利益率が高く、客単価の向上だけでなく、店舗全体の収益性を底上げする要素になります。

少人数でお店を回せる

焼肉店は、顧客が肉を焼くスタイルのため、キッチンスタッフを多く配置する必要がありません。一般的な飲食店のように、注文のたびに調理する手間が少なく、カットした肉を提供すればよい点が大きな特徴です。

小規模店であれば、ホール1名から2名とキッチン1名の少人数で運営できる場合があります。調理工程がシンプルなため、スタッフ教育にかかる時間やコストも抑えられます。

フードロスが出にくい

肉は冷凍保存ができるため、廃棄リスクを抑えやすい点が大きな強みです。焼肉店は生肉を保管し、注文後に提供するため在庫管理がしやすく、無駄も出にくくなります。

さらに、多くの部位を扱えば、一頭買いした肉を効率よく使い切ることができます。ロースやカルビに加えて、ホルモンやタンをメニューに取り入れることで、仕入れた肉をバランスよく活用できます。

焼肉屋の開業を選ぶデメリット

焼肉屋の開業には魅力が多い一方で、注意すべき課題やリスクもあります。ここでは、焼肉屋を選ぶ際のデメリットを解説します。

労働時間が長くなりやすい

焼肉店は仕込みに時間がかかり、夜まで営業する店舗が多いため、労働時間が長くなる傾向があります。営業前には肉のカット作業が必要で、閉店後も片付けや清掃に時間を取られます。

とくに油汚れが多いため、グリルやダクトの清掃は欠かせません。開業したばかりは人手が不足し、オーナー自身が長時間働くケースも珍しくありません。体力面の負担も大きいため、シフトの工夫や定休日の設定など、無理のない運営体制を整えることが大切です。

初期費用が高くなりやすい

焼肉屋の開業には高い初期投資が必要です。排煙設備やダクト工事に数百万円かかることもあり、小規模でも1,000万円以上が必要といわれます。

焼肉店は、各テーブルに無煙ロースターを設置し、強力な排気ダクトを整えるなど、特殊な設備投資が欠かせません。居抜き物件を使えば費用を抑えられますが、予備費も含めて余裕を持った資金計画を立てておくことが重要です。

食中毒リスクが他業態より高い

生肉を扱う焼肉店は、ほかの飲食店より食中毒のリスクが高い傾向があります。衛生管理の徹底はもちろん、顧客へ加熱を促す案内など、リスクを抑える工夫が欠かせません。

扱う肉は牛肉だけでなく豚肉や鶏肉まで幅広く、それぞれに合った保存温度や加熱温度を守る必要があります。食中毒が発生すれば営業停止だけでなく信用も失われます。まな板や包丁の使い分け、手洗い、温度管理など、基本の衛生対策を丁寧に続けることが大切です。

焼肉屋を開業する際の形態

焼肉屋を開業する方法は大きく「個人」「フランチャイズ」の2つに分かれます。それぞれに特徴があるため、自分の状況や目標に合う形を選ぶことが大切です。

個人で物件を借りて経営する

個人で物件を借りて焼肉店を運営する方法は、自分の理想を形にしやすい点が大きな魅力です。コンセプトやメニュー、内装まで自由に決められるため、独自性を追求したい方に向いています。

地元食材を使う店や特定の部位に特化した専門店など、自分のアイデアを実現しやすいことも強みです。その一方で、物件探しから工事、設備導入、仕入れ先の開拓、スタッフの採用まで、すべてを自分で進める必要があります。

フランチャイズに加盟する

フランチャイズに加盟する方法は、既存のブランド力やノウハウを活用できる点が大きな魅力です。本部のマニュアルに沿って運営できるため、飲食店の経験が少ない方でも開業までの流れをつかみやすくなります。

認知されたブランド名を使えることで、開業当初から一定の集客も期待できます。ただし、加盟料やロイヤリティの負担があり、メニューやデザインに制約が生まれます。自由度より効率や安定を重視したい方に合った選択肢です。

焼肉屋の開業と経営に必要な費用

焼肉屋の開業方法を選んだら、次に把握しておきたいのが必要な費用です。焼肉店の費用は規模や立地、内装のレベルによって大きく変わります。とくに排煙ダクト工事やロースターなどの設備は高額になりやすい項目です。

ここでは、開業と経営にかかる主な費用とその目安を解説します。

初期費用

焼肉屋の初期費用は、規模や立地、新装か居抜き物件かによって大きく変わります。小規模店で約1,000万円前後、中規模から大規模では2,000万円から4,000万円ほどを想定する必要があります。

まず、物件取得費は300万円から500万円以上が目安で、敷金や保証金は家賃の6か月から12か月分が一般的です。焼肉店は強力な換気やダクト設備が必要なため、物件選びの段階で適性を確認することが欠かせません。

最も高額な内装工事費は、700万円から2,000万円以上になることがあります。排煙設備の導入が前提となるため、費用が高くなりやすい点が特徴です。

ほかにも、厨房設備には250万円から600万円ほどが必要で、テーブルロースターは1台15万円から40万円、排気ダクトは200万円から500万円かかる場合もあります。

運転資金

焼肉屋の運転資金は月に300万円以上かかる場合が多く、経営が軌道に乗るまで3か月から6か月ほど必要です。そのため、少なくとも半年分の資金を確保しておくことが大切です。

家賃は月30万円から100万円、人件費は100万円から180万円ほどが目安で、人件費率は売上の20%から30%とされています。食材費は150万円から300万円ほどで、原価率は35%から45%が一般的です。

肉の品質は満足度に直結するため、仕入れ先と原価管理が重要になります。

また、焼き台や排気設備を常に稼働させる必要があるため、光熱費も月10万円から20万円はかかると考えておきましょう。

焼肉屋の開業に必要な資格・届出

必要な費用の全体像を把握したら、次は開業に欠かせない資格や各種届出を確認しておくことが重要です。焼肉屋は飲食業に該当するため、食品衛生や施設基準に関する手続きが求められます。

ここでは、開業前に必ず準備しておくべき資格と届出を整理して紹介します。

飲食店営業許可

飲食店営業許可は、すべての飲食店で必ず取得が必要な届出です。

許可を得るには保健所の審査を通過する必要があり、工事着工前に完成図面を提出して事前相談を行います。その後、工事完了の約10日前に書類を提出し、施設検査を受けます。合格すると営業許可書が交付されます。

申請手数料は自治体によって異なり、東京都中央区では1万8,300円です。工事後に相談すると手直しが必要になる場合があるため、着工前に保健所へ相談し、基準を満たす設計にしておくことが大切です。

出典:東京都保健医療局「営業許可・届出の概要」(https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/kyokatodokede/youshiki.html

出典:東京都中央区「営業許可業種と申請手数料一覧」(https://www.city.chuo.lg.jp/a0030/kenkouiryou/eisei/shokuhineisei/eigyoukyoka/gyousyutesuuryou.html

食品衛生責任者

食品衛生責任者は、店舗の衛生管理を担当する必須の資格で、飲食店には1名以上の配置が義務付けられています。この資格がないと焼肉店は開業できません。

取得方法は、各都道府県の食品衛生協会が行う約6時間の講習を受けるだけで、受講料は1万円から1万2,000円ほどです。

なお、すでに調理師や栄養士の資格を持っている場合は、講習を受けずに食品衛生責任者として認められます。

出典:一般社団法人東京都食品衛生協会(https://www.toshoku.or.jp/training/

防火管理者

収容人数が30人以上の飲食店では、防火管理者を必ず設置することが法律で義務付けられています。防火管理者の資格には「甲種」と「乙種」の2種類があり、甲種はすべての防火対象物で管理者になれますが、乙種は小規模な施設のみ担当できます。

受講料は甲種8,000円、乙種7,000円です。

出典:東京消防庁「防火管理講習・防災管理講習」(https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/sk/kousyu.html

深夜酒類提供飲食店開始届

午前0時から日の出までの時間帯に酒類を提供する場合は、管轄の警察署に「深夜酒類提供飲食店開始届」を提出する必要があります。この届出は、深夜営業を行う飲食店が法律に基づき適切に営業していることを示す重要な手続きです。

深夜営業を予定している場合は、開業前に必ず手続きを済ませておきましょう。また、届出後も営業時間の遵守や未成年者への酒類提供禁止など、法令順守の管理が求められます。

出典:警視庁「深夜酒類提供飲食店営業(様式一覧)」(https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/fuzoku/style/style3.html

焼肉屋を開業するまでの流れ

必要な資格や届出を整えたあとは、実際に開業へ向けた準備を進めていきます。出店エリアの調査からスタッフの教育まで、手順を整理しておくと開業がスムーズになり、運営も安定しやすくなります。以下に、開業までの流れをまとめました。

ステップ内容
1:市場調査・競合調査を行う出店エリアの客層や競合店の価格帯、席数、混雑状況を把握し、出店の可能性を判断する
2:お店のコンセプトを決める高級志向・カジュアル・一人焼肉など、ターゲット層に合わせて店舗の方向性を設定する
3:メニューと仕入先を決める扱う肉の部位やメニュー構成を決め、安定供給できる仕入れ先を確保する
4:資金を調達する事業計画書を作成し、必要な初期費用・運転資金を算出して融資や自己資金を準備する
5:物件を契約する排煙設備やダクト工事が可能な物件を選び、条件を確認したうえで契約する
6:資格取得や行政への届出を行う飲食店営業許可、食品衛生責任者、防火管理者など、営業に必要な資格・届出を整える
7:スタッフを採用する接客・衛生管理・焼き方などの研修を行い、開店に向けてオペレーションを整える
8:お店の宣伝を行うSNS・チラシ・グルメサイトで事前告知を行い、オープン前から認知度を高める

焼肉屋の開業を成功させるためのポイント

開業までの流れを理解したら、次は成功率を高めるための具体的なポイントを押さえておくことが重要です。競合が多い焼肉業界では、立地選びやメニュー構成、衛生管理の徹底などが成果を大きく左右します。

ここでは、焼肉屋を長く繁盛させるための重要なポイントを紹介します。

競合との差別化を図る

焼肉店は全国に多いため、競合との差別化が大切です。

まずはターゲットを明確にし、ファミリー向けや高級志向、一人焼肉など、はっきりしたコンセプトを打ち出しましょう。希少部位やオリジナルのタレ、地元食材の活用なども効果的です。

たとえば「A5ランク和牛専門店」「ホルモンに特化した店」「女性一人でも入りやすいカウンター焼肉」などを狙うことで独自性が生まれます。サービス面での工夫も重要で、焼き方のアドバイスやおすすめの提案など、付加価値を提供する姿勢が差別化につながります。

肉の品質を第一に考える

焼肉店の成否は、肉の品質に大きく左右されます。

仕入れ先を選ぶ際は、価格だけでなく、品質の高さや対応の早さ、安定した供給ができるかも重要な判断材料です。家畜商免許を持つ卸売業者と取引すれば、安心して良質な肉を仕入れられます。

仕入れ先を複数確保しておくと、価格交渉がしやすくなり、供給が途切れるリスクも減らせます。肉の品質は口コミに直結するため、一度でも質の低い肉を出すと信頼を失うおそれがあります。妥協せず品質を優先する姿勢が、長期的な成功につながります。

開業前から集客対策を入念に行う

開業直後から集客を安定させるためには、開業前の準備が重要です。とくにSNSは、焼肉の写真や動画との相性がよく、効果的に店舗を知ってもらえます。内装工事の様子や開店準備を発信し、フォロワーを増やしておくとよいでしょう。

Googleやグルメサイトへの登録も欠かせません。検索に表示されやすくなり、ネット経由の集客につながります。あわせて近隣企業との連携も有効で、法人向けの宴会プランや団体割引を用意すれば、安定した売上の確保が期待できます。

小規模なお店からはじめる

初期投資を抑えるには、小規模な店舗から始める方法が有効です。少人数のスタッフで運営でき、家賃や光熱費などの固定費も抑えられるため、まずは小さく始めて経営を安定させる流れが現実的です。

小規模店で実績を作れば、2店舗目の出店や規模拡大の際に融資が受けやすくなります。最初から大きな店舗に挑戦するよりも、段階的にステップアップする方が長期的な成功につながります。

見落としがち!焼肉屋のゴミ処分ルール

焼肉店を開業・運営する際は「事業系ゴミ」の扱いに注意が必要です。

家庭ゴミとはルールが異なり、事業活動によって出たゴミは法律に沿って適切に処理しなければなりません。違反すると罰則の対象になることもあるため、開業前にしっかり確認しておきましょう。

事業系ゴミは大きく「事業系一般廃棄物」と「産業廃棄物」に分かれます。

  • 事業系一般廃棄物:野菜くず、食べ残し、紙ナプキンなど。自治体から「一般廃棄物収集運搬業許可」を受けた業者へ依頼します。
  • 産業廃棄物:食品トレー、包装フィルム、使用済み油、割れた食器など。収集・運搬は「産業廃棄物収集運搬業許可」、処分は「産業廃棄物処分業許可」を持つ専門業者に依頼する必要があります。

また、事業系ゴミを家庭ゴミとして出すことは法律で禁止されています。近隣トラブルにもつながるため、絶対に避けましょう。さらに焼肉店は油汚れが多いため、グリストラップの設置と定期清掃も欠かせません。

適切な処理体制を整えるには、専門業者との契約が必要です。一般廃棄物と産業廃棄物のどちらにも対応できる業者を選ぶと、日々の管理がスムーズになります。

出典:e-Gov法令検索「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137

イーブライトに所属するゴミ回収ガールが、インスタグラムでゴミに関する情報を配信中!フォローやDMもお待ちしております!

まとめ

焼肉屋の開業では、排煙設備やダクト工事など専門性の高い設備投資が必要となるため、ほかの飲食店より初期費用が高くなります。必要な資格は、食品衛生責任者と飲食店営業許可が基本です。

成功につなげるためには、競合との差別化や肉の品質へのこだわり、開業前からの集客準備、そして無理のない小規模スタートが重要です。また、見落とされがちな事業系ゴミの適切な処理も、焼肉店を安全かつ衛生的に運営するうえで欠かせないポイントです。

イーブライトでは、一般廃棄物と産業廃棄物の回収サービスを提供しており、計量器付きパッカーを使用するため料金も明確です。さらに、グリストラップ清掃や衛生管理、悪臭対策までトータルでサポートします。

ゴミ処理をプロに任せることで、店舗運営に集中できる安心感も得られます。まずはお気軽にお問い合わせください。

イーブライトでは、サービスに関するお見積りを承っております。お問い合わせフォームよりぜひお気軽にご相談ください。

電話で相談する 電話で相談する お問い合わせ